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 漢方薬局 月火水金土
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眩暈はどこから来るのか?中医学が示す虚証・実証と11の原因

眩暈(めまい)は「耳の病気」と思われがちですが

実際には体のさまざまなバランスの乱れが原因となって起こります。

中医学では

脳を髄海として捉え

清陽の上昇

そして肝・脾・腎の働きを総合的に見ながら

眩暈の病態を細かく分類します。

そのため

めまいを正しく理解するためには

症状だけでなく体質・生活・誘因を丁寧に聞き取る問診が欠かせません。

中医学では眩暈(めまい)は

「脳は髄海」

「清陽が頭に昇る」

「肝・脾・腎の失調」という考え方を基本に病態を捉えます。

大きく分けると

虚証(不足して起こるめまい)

実証(余分なものが上に昇るめまい)に分類できます。

目次

中医学における眩暈の原因

原因なぜ眩暈になるのか特徴
肝陽上亢肝陽が頭へ上昇し脳を攪乱するのぼせ・頭痛・怒りやすい
肝風内動肝風が頭部を動揺させる回転性めまい・ふらつき・振戦
痰濁中阻痰が清陽の上昇を邪魔する頭重感・吐き気・胸苦しい
痰火上擾痰と熱が頭を攪乱する強いめまい・イライラ・不眠
気血両虚気血不足で脳を養えない立ちくらみ・疲労・顔色不良
気虚下陥清気を頭へ持ち上げられない起立時悪化・疲れると悪化
血虚血が脳を栄養できない目のかすみ・動悸・不眠
腎精不足髄海不足で脳が空虚になる慢性・耳鳴り・腰膝酸軟
腎陰虚陰虚で陽が浮き上がるのぼせ・耳鳴り・寝汗
腎陽虚温煦不足で脳へ気血が届かない冷え・浮腫・疲労
瘀血脳への血流が阻害される固定痛・慢性めまい
外風外邪が清竅を乱す急性発症・感冒後

① 肝陽上亢

原因

  • ストレス
  • 怒り
  • 肝陰虚
  • 高血圧傾向

なぜ眩暈?

肝陰が不足すると陽気を抑えられなくなります。

すると

肝陽が頭へ昇る

頭部で気血が乱れる

清竅(脳・目・耳)が攪乱

眩暈

特徴

  • のぼせ
  • 顔面紅潮
  • 頭痛
  • 耳鳴り
  • イライラ

② 肝風内動

さらに肝陽上亢が強くなると



風を生む

肝風上擾

風は「動く」性質があります。

そのため肝陽上亢の症状に

  • 回転性めまい
  • 眼振
  • ふらつき
  • 手の震えが加わります。

③ 痰濁中阻

最も頻度が高い証の一つです。

原因

脾虚(胃腸虚弱)

水湿停滞

痰ができる

痰は「重い」ので

清陽が頭へ上がれません。

つまり

脾虚(胃腸虚弱)

清陽不昇

脳が栄養不足

眩暈

さらに痰そのものが清竅(脳)を塞ぐため

  • 頭重感
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • メニエール病様になります。

④ 痰火上擾

痰に熱が加わると痰火になります。

痰火は上へ昇るので

頭部を激しく攪乱します。

症状

  • 激しいめまい
  • イライラ
  • 不眠
  • 口苦
  • 赤い顔

⑤ 気血両虚

脾胃虚弱


血が作れない

脳が栄養不足

眩暈

西洋医学では脳血流不足:貧血に近いイメージです。

特徴

  • 疲れやすい
  • 息切れ
  • 動悸
  • 顔色が白い

⑥ 気虚下陥

気には「持ち上げる力(昇提作用)」があります。

気虚になると清陽(脳のエネルギー・脳の栄養)が

上がれない

頭へ届かない

眩暈

立ち上がると悪化します。


⑦ 血虚

血は「脳を養う栄養」です。

血虚になると目・脳へ十分な栄養が届かず

  • めまい
  • 目のかすみ
  • 不眠
  • 動悸になります。

⑧ 腎精不足

『黄帝内経』では「脳は髄海である」とされています。

髄は腎精から作られます。

腎精不足

髄海不足

脳の栄養不足

慢性的な眩暈になります。

特徴

  • 耳鳴り
  • 難聴
  • 物忘れ
  • 腰痛

高齢者に多い証です。


⑨ 腎陰虚

陰は陽を抑えます。

陰虚になると

虚熱

陽が浮き上がる

頭部を攪乱

眩暈

眩暈は夜間悪化しやすいです。


⑩ 腎陽虚

腎陽は全身を温め気血を巡らせます。

腎陽虚になると

温煦不足

気血循環低下

脳への供給不足

眩暈になります。


⑪ 瘀血

瘀血になると

血流障害

脳への血流不足

眩暈

慢性化しやすく頭痛を伴います。


11の原因を病態で分ける

中医学での眩暈11の原因を病態で分けると

大きく次の4つの病態に整理できます。

1.脳を養うもの(気・血・精・髄)が不足する

→ 気虚、血虚、気血両虚、腎精不足、腎陽虚

2.清陽が頭部へ上昇できない

→ 気虚下陥、脾虚、痰濁中阻

3.不要なもの(痰・火・瘀血・風)が頭部を乱す

→ 痰濁中阻、痰火上擾、瘀血、外風、肝風内動

4.陽気が過剰に上昇して頭部を攪乱する

→ 肝陽上亢、腎陰虚による虚陽上浮

***

中医学では眩暈を単なる「耳の病気」とは考えず

「脳への栄養不足(虚)」

「頭部を乱す病邪の上擾(実)」という二つの視点から考え

その背景にある肝・脾・腎の機能失調を重視して診断・治療を行います。

眩暈の11の原因は

最終的に

「脳を養うものの不足」

「清陽不昇」

「痰・火・瘀血・風の上擾」

「陽気の過剰上昇」という4つの病態に整理できます。

問診によって病態を正確に捉えることができれば

治法・方剤は自ずと明確になります。

中医学の強みは

症状ではなく“背景の失調”を治す点にあります。

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この記事を書いた人

埼玉県羽生市にある漢方薬局・鍼灸院 眞健堂です。
眞健堂は1987年、埼玉県羽生市に漢方薬局として開業いたしました。
2021年より鍼灸院を併設。
「眞ごころをもって、地域の皆様の健康をサポートする」ことをモットーに、地域の皆様が、抱えている不調から解放され、毎日をもっと楽に、楽しく、豊かに過ごしていけるように寄り添い続けます。

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