前回は妊娠につながるタイミング法のコツとして、排卵日を正しく把握するためのポイントをお伝えしました。
(前回の記事はこちら)
今回は排卵日をきちんと把握した上で、いつタイミングを取ったら良いかについてお話していこうと思います。
まずは前回のポイントをおさらいしていきます。
- 基礎体温表(BBT)による排卵日:最低体温日の翌日が最も排卵している可能性が高い。
- 排卵チェッカーによる排卵日:チェッカーにて陽性判定が出てから16~24時間後に排卵。陽性判定が出た翌日を排卵日と考えると良い。
- 頸管粘液(おりもの)による排卵日→糸を引くようなおりものに変化したころが排卵日。おりものの変化は排卵チェッカーを始める時期の目安にされると良いと思います。
ご自身で排卵日を予測する場合は、基礎体温表、おりものの変化、排卵チェッカーを組み合わせながら考えていただけたらと思います。
タイミングを取る日を決めるポイント
排卵日を予測できたら、次はタイミングをいつとるかですね。
タイミングをとっていく上でポイントとなるのは卵子と精子の寿命です。
卵子と精子の寿命
卵子の寿命は12~24時間。精子の寿命は1日から、長い方ですと1週間ほど生きています。卵子の寿命よりだいぶ長生きですね。ちなみに一度に膣内に放出される精子は1~3億とも言われています。この精子はいっせいに子宮をめざして泳ぎだします。ですが、99%は膣内で死んでしまいます。計算してみると、残りは100~300万。。意外と残ってる?。。。
限られたタイミングを取るなら排卵前日
精子と卵子の寿命を考えると排卵日の前日にタイミングをとっていただいても妊娠に至る可能性があります。
なので、排卵日前後にもタイミングを取ることが大切です。
可能であれば、排卵前数日と排卵後1日以内にタイミングを数回とっていただくのがおすすめです。
禁欲期間について
夫婦生活の回数が増えると精液が薄くならないかという疑問も出てくるかと思いますが、タイミング法で大切なことは排卵したときに質の良い精子が存在してることです。なので、精子に問題がない方であれば精液がうすまることが多少あっても大きな問題はありません。
体外受精などで精液検査をする場合、数時間という短い間隔で再度精液検査をした際、ほとんどの場合にあとで採取した精子の運動率が良いこともドクターの間で経験的に知られています。
また、獨協医科大学リプロダクションセンターの男性不妊のパイオニアでいらっしゃる岡田先生の記事によりますと、射精をしないと古い精子がたまり、精子全体の質が低下するとのことから、射精の回数の制限をすることはマイナス要因となることも考えられています。
数も大切ですが質も大切。なので無理な禁欲はせずに1~2日空いていれば十分。
このことからタイミングは可能な範囲で排卵日数日前から1日おきに行っていただくことは精子の質の観点からも特に問題の無いことと考えられます。
まとめ
タイミング法をしている方、これからしようと考えてる方にとって、
- 排卵日を正しく把握する
- 排卵日を想定した適切なタイミングを取る
ことはとても大切です。
また、妊娠への焦りや卵子の寿命が短いことから、女性にとって排卵日前後はナーバスになってしまうこともあると思います。パートナーにも月経周期や排卵について、女性の気持ちについて、共有し、理解してもらうこともとても大切だと思います。
おふたりで協力しながら、心身ともに無理のないタイミング法を試してみてくださいね。
タイミング法に対しての疑問が少しでも解消されたら嬉しいです。
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