<営業日>
 漢方薬局 月火水金土
 鍼灸院  火水金土
※祝日は休業

<営業時間>
10:00〜19:00

帯状疱疹の中医学的な考え方

帯状疱疹(ヘルペス・ゾスター)

中医学では「蛇串瘡(じゃくちそう)」または「纏腰火丹(てんようかたん)」と呼ばれ

肝胆湿熱気滞血瘀正気虚弱が主な病因とされます。

目次

1. 帯状疱疹の中医学的分類

病理・病因主な症状悪化条件問診のポイント
肝胆湿熱型肝胆の湿熱が経絡を塞ぐ皮膚の赤み・水疱・灼熱痛・苦い口・口渇油っこい食事・ストレス・暑さ口の苦味、便の状態、舌苔
脾虚湿滞型脾虚により湿邪が溜まり、皮膚に影響皮膚の腫れ・粘稠な水疱・重だるい甘いもの・脂っこい食事・冷飲胃腸の調子、疲れやすさ
気滞血瘀型瘀血が絡みに滞り、神経痛を引き起こす皮膚が暗紫色・強い神経痛・しびれストレス・冷え・外傷皮膚の色、痛みの性質
陰虚火旺型陰虚による虚熱が発生し、神経を刺激皮膚が乾燥・ヒリヒリする痛み・寝汗・口渇夜更かし・過労・精神疲労口の渇き、寝汗、舌の色
正気虚弱型気血不足により回復が遅れる疱疹後神経痛・倦怠感・皮膚の色素沈着免疫低下・疲労・加齢倦怠感、食欲、舌苔

2. 各タイプの詳細

① 肝胆湿熱型(🔥炎症・痛みが強い)

病理・症状

  • 肝胆に湿熱がこもり、気血の流れを阻害し、皮膚に炎症を起こす
  • 皮膚が赤く、水疱があり、灼熱感が強い
  • 苦い口、口渇、舌苔が黄膩(厚い黄色い苔)

② 脾虚湿滞型(🌀湿が多く、皮膚がジュクジュク)

病理・症状

  • 脾の運化機能が低下し、湿邪が体内に滞る
  • 皮膚の腫れ、粘稠な水疱、全身のだるさ
  • 食欲不振、軟便、舌苔が白膩

③ 気滞血瘀型(💢痛み・色素沈着)

病理・症状

  • 血の巡りが滞り、神経痛や皮膚の変色が残る
  • 皮膚が紫色・刺すような痛み・皮膚の血行不良
  • ストレスが多く、イライラしやすい

④ 陰虚火旺型(🔥虚熱でヒリヒリ)

病理・症状

  • 陰虚による虚熱が神経を刺激
  • ヒリヒリする痛み、皮膚の乾燥、寝汗、口渇
  • 舌が紅く、苔が少ない

⑤ 正気虚弱型(💤免疫低下・後遺症)

病理・症状

  • 気血が不足し、皮膚の修復が遅れる
  • 疱疹後神経痛、倦怠感、免疫力低下
  • 皮膚の色素沈着が長引く

まとめ

  • 肝胆湿熱 →(炎症・痛みが強い)
  • 脾虚湿滞 → (ジュクジュクした皮膚)
  • 気滞血瘀 → (強い神経痛・色素沈着)
  • 陰虚火旺 →(ヒリヒリ・乾燥)
  • 正気虚弱 → (免疫低下・後遺症)

帯状疱疹は発症時の炎症期

**後遺症(帯状疱疹後神経痛)**で治療法が変わるため

病期に応じた処方選択が重要です!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

埼玉県羽生市にある漢方薬局・鍼灸院 眞健堂です。
眞健堂は1987年、埼玉県羽生市に漢方薬局として開業いたしました。
2021年より鍼灸院を併設。
「眞ごころをもって、地域の皆様の健康をサポートする」ことをモットーに、地域の皆様が、抱えている不調から解放され、毎日をもっと楽に、楽しく、豊かに過ごしていけるように寄り添い続けます。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次