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九味檳榔湯(きゅうみびんろうとう)を用いる疾病

主に湿熱や気滞が関与する以下のような病症に用いられます。

  • 適応症(適応する疾患)
  1. 消化器系の湿熱停滞(胃もたれ、腹部膨満、便秘・下痢の交互)
  2. 寄生虫疾患(回虫症、条虫症)
  3. 肝胆湿熱による不調(黄疸、肝炎、胆嚢炎)
  4. 下焦の湿熱(膀胱炎、尿道炎、前立腺炎、白帯下)
目次

九味檳榔湯を用いる根拠

湿熱が腸胃や下焦に停滞し、炎症や消化器の不調を引き起こすため

九味檳榔湯は、湿熱を取り除き、気を巡らせ、消化機能を回復させる処方。

九味とは、九つの生薬がバランスよく配合され、広範な病態に対応することを示す

  1. 湿熱の排除 → 清熱燥湿薬で体内の余分な湿熱を取り除く。
  2. 理気消滞 → 気の流れを良くし、消化機能を改善する。
  3. 駆虫作用 → 腸内の寄生虫や異常発酵を抑える。

「異病同治」の原則に基づき、湿熱による多様な病態に適応

腹痛、下痢、膀胱炎、黄疸、寄生虫疾患など、共通の病理「湿熱」による疾患を治療する。

方剤の方意(九味檳榔湯の作用)

清熱燥湿(体内の熱と湿気を取り除く)

消化器や下焦にこもった湿熱を排除する。

行気消滞(気の巡りを良くし、消化機能を改善)

気滞による腹部膨満や消化不良を解消する。

駆虫止痛(寄生虫の駆除・痛みを抑える)

腸内の異常を整え、寄生虫による不快感を軽減。

理脾和胃(脾胃の働きを調整)

胃腸の機能を正常化し、消化不良を改善する。

各生薬の配合目的

生薬名目的・作用
檳榔子(びんろうじ)行気消滞、駆虫(気の流れを良くし、寄生虫を排除)
黄柏(おうばく)清熱燥湿(腸胃の湿熱を取り除く)
黄連(おうれん)清熱解毒(胃腸の炎症を鎮める)
厚朴(こうぼく)行気除満(気滞を解消し、胃腸の張りを抑える)
木香(もっこう)理気止痛(気の流れを良くし、痛みを抑える)
陳皮(ちんぴ)健脾行気(脾の働きを助け、消化を促進)
大黄(だいおう)瀉下攻積(腸内の老廃物を排出)
乾姜(かんきょう)温中散寒(胃腸の冷えを防ぎ、消化を助ける)
甘草(かんぞう)調和諸薬(方剤全体のバランスを整える)

まとめ

腸や下焦の「湿熱」が関与する疾患に広く適用

腹痛・便秘・消化不良・膀胱炎など、共通の病理に対して「異病同治」として応用

ご相談お待ちしています。

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この記事を書いた人

埼玉県羽生市にある漢方薬局・鍼灸院 眞健堂です。
眞健堂は1987年、埼玉県羽生市に漢方薬局として開業いたしました。
2021年より鍼灸院を併設。
「眞ごころをもって、地域の皆様の健康をサポートする」ことをモットーに、地域の皆様が、抱えている不調から解放され、毎日をもっと楽に、楽しく、豊かに過ごしていけるように寄り添い続けます。

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