<営業日>
 漢方薬局 月火水金土
 鍼灸院  火水金土
※祝日は休業

<営業時間>
10:00〜19:00

いつまでも続く頭痛の原因は?

頭痛の中医的な具体的な改善処方の導き方
問診方法:五臓 五志 六淫 七情 陰虚 陽虚 痰飲 瘀血
頭痛の中医学的改善処方を行うためには、症状の原因や背景を特定し
五臓(肝・心・脾・肺・腎)の状態や
五志(感情)、六淫(外的環境要因)、七情(精神的要因)、
陰陽のバランス(陰虚・陽虚)、痰飲、瘀血から丁寧に問診をする必要があります。

頭痛には様々な原因があります。
原因に合わせた対処をすることが大切です。

目次

五臓の観点からの問診

(1) 肝(肝陽上亢・肝火上炎・肝血虚)

肝は気血の流れを主る、情緒と密接に関係

問診ポイント

頭痛の性質: 頭痛がズキズキ(肝火上炎)か、ふわふわする感じ(肝血虚)。

部位: 側頭部の痛みが中心か。

情緒: イライラ、怒り、ストレスで頭痛が悪化するか。

随伴症状: 目の充血、めまい、ふらつき、耳鳴り。

睡眠: 寝付きが悪い、夢を多く見る。

その他: 口の苦味、喉の乾燥感。

考えられる病証

肝陽上亢: 側頭部のズキズキした頭痛、のぼせ、イライラ。

肝火上炎: 頭痛が強く、目の充血や怒りが関係。

肝血虚: 頭痛が軽度で、疲労やめまいを伴う。

(2) 心(心火亢盛・心血虚)

心は精神活動や血液循環に関係

問診ポイント

頭痛の性質: 頭が重い、圧迫感があるか。

精神状態: 不安感、動悸、興奮状態があるか。

随伴症状: 不眠、多夢、顔色の赤みまたは青白さ。

情緒: 過剰な喜びや緊張で頭痛が悪化するか。

考えられる病証

心火亢盛: 頭痛が急性で強く、動悸や不眠を伴う。

心血虚: 軽い頭痛、不安、精神的疲労を伴う。

(3) 脾(脾虚・痰湿)

脾は気血の生成と水分代謝を主る

問診ポイント

頭痛の性質: 頭が重く、しめつけられる感じか。

食欲・消化: 食欲不振、腹部膨満感、便秘または下痢。

随伴症状: 体のだるさ、痰が多い、めまい、吐き気。

天候との関連: 湿気の多い日や雨の日に悪化するか。

考えられる病証

脾虚: 慢性的な頭痛、疲れやすさ、消化器症状。

痰湿: 頭の重さ、湿気で悪化、痰が多い。

(4) 肺

肺は外邪(風寒・風熱)の影響を受けやすい。

問診ポイント

頭痛の発症: 風邪や寒気から始まったか。

頭痛の部位: 頭の前面や額に集中しているか。

その他症状: 鼻詰まり、咳、喉の不快感。

気候との関連: 寒い場所や風に当たると悪化するか。

考えられる病証

風寒: 急性の頭痛、冷えと関係。

風熱: 額の痛み、熱感、咳、喉の痛み。

(5) 腎(腎陰虚・腎陽虚)

腎は「髄を主る」、慢性的な頭痛と関係

問診ポイント

頭痛の性質: 後頭部の痛みが中心か。

随伴症状: 耳鳴り、めまい、疲労感、腰痛、膝の力の低下。

尿の状態: 頻尿、夜間尿、尿量の増加または減少。

冷えやほてり: 手足の冷え(陽虚)またはほてり(陰虚)。

考えられる病証

腎陰虚: 頭痛が午後や夜に悪化、耳鳴り、のぼせ。

腎陽虚: 頭痛が朝に悪化、冷え、倦怠感。

五志(喜・怒・憂・思・恐)からの問診

喜(心): 過剰な喜びや興奮で頭痛が誘発されるか。

怒(肝): 怒りやストレスが頭痛を悪化させるか。

憂・思(脾・肺): 心配事や考えすぎで頭痛が持続するか。

恐(腎): 恐怖や不安が慢性頭痛に影響しているか。

六淫(外的環境要因)からの問診

風邪: 頭痛が風や寒気に当たった後に始まったか。

寒邪: 寒い環境で頭痛が悪化するか。

湿邪: 雨の日や湿気で頭痛が重くなるか。

熱邪: 発熱やのぼせと共に頭痛が強くなるか

七情(精神・感情的要因)からの問診

ストレス、怒り、不安、悲しみ、恐れなどの感情が頭痛にどの程度影響を与えているかを確認:五志と関連して問診する

陰虚・陽虚からの問診

陰虚: 頭痛が夜間や午後に悪化するか、のぼせ、寝汗、口渇があるか。

陽虚: 頭痛が朝や冷えた場所で悪化するか、寒がり、疲労感があるか。

痰飲からの問診

痰湿による頭痛:

頭が重い、めまいを伴うか。

痰が多い、胸が詰まる感じがあるか。

雨の日に症状が悪化するか。

瘀血からの問診

頭痛が刺すような痛みで固定しているか。

痛みが夜間に強くなるか。

既往歴: 頭部の外傷や慢性的な血行不良の有無。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

埼玉県羽生市にある漢方薬局・鍼灸院 眞健堂です。
眞健堂は1987年、埼玉県羽生市に漢方薬局として開業いたしました。
2021年より鍼灸院を併設。
「眞ごころをもって、地域の皆様の健康をサポートする」ことをモットーに、地域の皆様が、抱えている不調から解放され、毎日をもっと楽に、楽しく、豊かに過ごしていけるように寄り添い続けます。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次