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 漢方薬局 月火水金土
 鍼灸院  火水金土
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五積散(ごしゃくさん)を用いる疾病

主に寒邪や気血の滞りが関与する以下のような病症に用いられます。

目次

適応症(適応する疾患)

  1. 寒湿による痛み(冷えに伴う筋肉・関節のこわばり、腰痛、関節痛)
  2. 胃腸虚寒(消化器系の機能低下)(食欲不振、胃痛、腹部膨満、下痢)
  3. 月経不順・生理痛(寒邪による血行不良、瘀血が関与)
  4. 感冒(かぜ)(寒邪による悪寒・発熱・鼻水)
  5. 慢性気管支炎・喘息(寒邪・痰湿の停滞)
  6. 冷え性・四肢の冷え(陽気不足、血行不良)

五積散を用いる根拠

「寒邪」・「湿邪」による滞りを解消するため

五積散は、寒邪や湿邪が原因で起こる気血の停滞を解消し、経絡の流れを改善する処方である。

五積とは、五つの積滞:気積・血積・寒積・湿積・食積を解消する事を意味する

  1. 気積(気の停滞) → 理気薬で気を巡らせる(陳皮、枳殻など)
  2. 血積(血の滞り) → 活血薬で血流を促す(川芎、当帰など)
  3. 寒積(冷えによる滞り) → 温裏薬で温める(乾姜、桂枝など)
  4. 湿積(水分の停滞) → 利湿薬で排湿(白朮、茯苓など)
  5. 食積(消化不良による停滞) → 健脾消食薬で消化を促進(陳皮、枳殻など)

全身のバランスを調整し、多様な病態に対応できる

「異病同治」の原則に基づき、寒湿が絡むさまざまな疾病に適応する。

方剤の方意(五積散の作用)

理気活血(気血の巡りを良くする)

気の巡りを改善し、寒湿による気滞を解消する。

温中散寒(体を温めて冷えを取り除く)

体を温めて内臓機能を活性化し、冷えによる痛みを緩和する。

燥湿化痰(湿を取り除き、痰を減らす)

体内の余分な湿気を除去し、痰の発生を抑える。

健脾和胃(消化器を整える)

脾胃の働きを助け、消化吸収を改善する。

行気止痛(気の流れを良くし、痛みを軽減する)

気滞による痛みや不快感を和らげる。

各生薬の配合目的

生薬名目的・作用
白朮・茯苓健脾利湿(脾の働きを助け、余分な水分を排出)
陳皮・枳殻行気理気(気の巡りを促進し、胃腸の働きを整える)
当帰・川芎活血行血(血流を促し、瘀血を改善)
桂枝・乾姜温中散寒(体を温め、冷えを取り除く)
麻黄・桔梗発表解表(風寒の邪を追い出し、呼吸器を整える)
半夏・厚朴燥湿化痰(湿を取り除き、痰を減らす)
甘草調和諸薬(方剤全体のバランスを整える)

まとめ

五積散は寒湿による様々な病態に対応し、異なる疾病でも共通の

「寒・湿・気滞・瘀血・消化不良」が関与している場合に用います。

ご相談お待ちしています。

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この記事を書いた人

埼玉県羽生市にある漢方薬局・鍼灸院 眞健堂です。
眞健堂は1987年、埼玉県羽生市に漢方薬局として開業いたしました。
2021年より鍼灸院を併設。
「眞ごころをもって、地域の皆様の健康をサポートする」ことをモットーに、地域の皆様が、抱えている不調から解放され、毎日をもっと楽に、楽しく、豊かに過ごしていけるように寄り添い続けます。

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