<営業日>
 漢方薬局 月火水金土
 鍼灸院  火水金土
※祝日は休業

<営業時間>
10:00〜19:00

大柴胡湯(だいさいことう)で用いられる疾病と用いる根拠

適応症(大柴胡湯を使用する主な疾病)

  • 胆石症・胆嚢炎
  • 肝炎・肝機能障害
  • 胃炎・消化不良
  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
  • 高血圧症・高脂血症
  • 肥満症・脂肪肝
  • 便秘を伴う頭痛
  • 神経症・ストレス性疾患
目次

用いる根拠

大柴胡湯は、「少陽病」+「陽明腑実証」に適応する方剤です。

  • 少陽病(半表半裏):寒熱が入り混じり、体内に熱がこもるが、完全には外に発散できていない状態。
  • 陽明腑実証(胃腸の熱と滞り):胃腸に熱がこもり、便秘や腹満、腹痛などを引き起こす状態。

大柴胡湯は、小柴胡湯の「少陽病」の調和作用に加えて、「陽明腑実証」の熱や滞りを瀉下する作用があるため、

上記の疾患に応用されます。

方剤の方意と各生薬の配合目的

方剤の方意

  • 和解少陽(柴胡・黄芩):少陽病の寒熱を調整し、炎症を鎮める
  • 清熱瀉下(大黄・枳実):胃腸の熱を冷まし、腸内の停滞を解消
  • 疏肝理気(半夏・生姜):肝気の停滞を解消し、消化機能を整える
  • 健脾消滞(白芍):胃腸の機能を高め、腹部の緊張を緩和

各生薬の配合目的

生薬目的作用
柴胡(さいこ)和解少陽熱を冷まし、気を巡らせる
黄芩(おうごん)清熱燥湿炎症を抑え、余分な熱を除去
半夏(はんげ)理気化痰胃腸の調子を整え、痰湿を取り除く
生姜(しょうきょう)温中止嘔胃腸を温め、嘔吐を防ぐ
大黄(だいおう)瀉熱通便腸の熱を冷まし、排便を促す
枳実(きじつ)破気消積消化を促し、停滞を解消する
白芍(びゃくしゃく)養血柔肝筋肉の緊張を緩和し、痛みを和らげる

まとめ

異病同治の視点で見た場合

大柴胡湯は小柴胡湯よりも実証向け

肝胆系の炎症や胃腸の熱を伴う疾患に広く応用

例えば、「胆石症」と「肥満症」は一見関係なさそうですが

どちらも「肝気の滞り+胃腸の熱のこもり」によって悪化するため

大柴胡湯が適応されるのです。

ご相談お待ちしています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

埼玉県羽生市にある漢方薬局・鍼灸院 眞健堂です。
眞健堂は1987年、埼玉県羽生市に漢方薬局として開業いたしました。
2021年より鍼灸院を併設。
「眞ごころをもって、地域の皆様の健康をサポートする」ことをモットーに、地域の皆様が、抱えている不調から解放され、毎日をもっと楽に、楽しく、豊かに過ごしていけるように寄り添い続けます。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次