<営業日>
 漢方薬局 月火水金土
 鍼灸院  月火水金土
※祝日は休業

<営業時間>
10:00〜18:00

胃陰虚(いんきょ)の病理

胃陰虚とは、胃の陰液(津液)が不足し、胃粘膜が乾燥し、消化機能が低下する病態です。

胃の陰液は、消化活動を円滑にする役割を果たしますが、それが不足すると胃の粘膜が乾燥し、

食欲不振、口渇、胃の不快感、便秘などの症状が現れます。

目次

胃陰虚の病因(発生要因)

1.長期の慢性病

  • 胃の陰液が消耗しやすい

2.過度の飲酒や辛い食べ物の摂取

  • 胃の津液を損傷し、炎症を引き起こす

3.過度の思慮やストレス

  • 胃の機能低下につながり、陰液が消耗

4.加齢や体質的要因

  • 陰液が自然に減少し、胃陰虚になりやすい

5.発熱性疾患の後遺症

  • 高熱が続くと陰液が消耗し、胃陰虚に発展

6.長期の胃薬(制酸剤など)の使用

  • 胃酸の減少が陰液不足につながる

胃陰虚の病理メカニズム

1.陰液の不足

  • 胃の潤いが減少し、乾燥症状が現れる

2.胃粘膜の栄養不足

  • 胃の保護機能が低下し、胃痛や不快感が生じる

3.胃の蠕動運動の低下

  • 消化機能が悪化し、胃もたれや便秘が発生

4.胃熱の発生

  • 胃の津液不足により、虚熱(ほてりや口渇)が現れる

胃陰虚の影響を受ける臓腑と症状

胃(消化機能の低下)

  • 空腹感はあるが、すぐに満腹になり食べられない

肺(陰虚の連動)

  • 乾燥による空咳や喉の渇きが出ることがある

腸(蠕動運動の低下)

  • 乾燥による便秘が生じることが多い

胃陰虚の主な症状

  • 胃の不快感(空腹感があるが、食べると胃が重くなる)
  • 食欲不振(食べてもすぐに満腹感を感じる)
  • 口渇・咽喉乾燥(冷たい飲み物を好む)
  • 舌の乾燥(舌が赤く、苔が少ない)
  • 便秘(乾燥便、兎糞状の便)
  • ほてり・微熱感(特に午後に出やすい)
  • 不眠(陰虚による虚熱が原因)
  • 胃痛(食後に違和感、温めても改善しない)
  • 脈が細くて数(速い)

胃陰虚の悪化条件

  • 辛い食べ物・アルコールの摂取 → 陰液を消耗し、症状が悪化。
  • 長時間の空腹 → 胃粘膜が刺激を受け、胃痛や不快感が増す。
  • ストレスや過労 → 胃の陰液の回復が追いつかず、症状が悪化。
  • 発熱性疾患の後 → 風邪や熱が長引くと、陰液が消耗しやすい。
  • 過度の温める食養生(温熱性の漢方薬の誤用) → 胃陰虚には適さない。

胃寒の特徴

1.食欲の状態

「空腹感はあるが、すぐに満腹になりますか?」

2.口渇の有無

「喉が乾きやすく、冷たいものを欲しますか?」

3.排便の状態

「便が硬く、コロコロしていませんか?」

4.舌の状態

「舌の苔が少なく、乾燥していませんか?」

5.ほてりの有無

「午後や夕方に体がほてることはありますか?」


まとめ

胃陰虚は、胃の津液不足によって消化機能が低下し、口渇、胃の不快感、便秘などの症状を引き起こします。

治療では、胃の陰液を補うことが重要です。

食養生としては、温和な水分補給(白湯・麦茶)潤いのある食材(梨、蜂蜜、山芋、豆乳)を摂取し、

辛いものやアルコールの過剰摂取を避けることが推奨されます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

埼玉県羽生市にある漢方薬局・鍼灸院 眞健堂です。
眞健堂は1987年、埼玉県羽生市に漢方薬局として開業いたしました。
2021年より鍼灸院を併設。
「眞ごころをもって、地域の皆様の健康をサポートする」ことをモットーに、地域の皆様が、抱えている不調から解放され、毎日をもっと楽に、楽しく、豊かに過ごしていけるように寄り添い続けます。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次