腎虚(陽虚・陰虚)・瘀血・寒湿・気滞・痰湿 など多くの病因が絡み合うため
問診による詳細な鑑別が重要です。
- 冷え・疲れが悪化要因 → 腎陽虚
- 午後や夜間に悪化・口渇 → 腎陰虚
- 刺すような固定痛・夜間に悪化 → 瘀血
- 湿気で悪化・重だるさ → 痰湿・寒湿
- ストレスで悪化 → 気滞
目次
腎虚型(腎陽虚・腎陰虚)
腎陽虚型
病理
- 腎陽不足により 温煦作用 が低下し、筋骨の栄養が不足。
- 寒湿 による気血の運行不良も加わり、腰痛を引き起こす。
症状
- 腰の冷え・重だるさ・鈍痛、四肢の冷え、精力減退、夜間頻尿、倦怠感、顔色が白い
- 温めると楽になる、冷えると悪化
悪化条件
- 冷え・疲労で悪化
問診のポイント
- 腰の痛みは 冷えると悪化し、温めると楽になるか?
- 疲労感が強く、寒がりか?
- 夜間頻尿や四肢の冷えはあるか?
腎陰虚型
病理
- 腎陰不足により虚熱が発生し、筋骨の栄養が失われる。
- 虚熱により 津液が消耗し、腰痛を引き起こす。
症状
- 腰の鈍痛・灼熱感、午後~夜間に悪化、口渇、盗汗、頬の紅潮、便秘、舌が紅く苔が少ない
悪化条件
- 過労・熱・夜間 に悪化
問診のポイント
- 腰痛は 午後~夜間に悪化するか?
- 口渇や盗汗(寝汗)はあるか?
- 便秘傾向があるか?
瘀血型(血瘀)
病理
- 気血の流れが滞り、腰部の経絡が閉塞 → 固定性の刺痛を発生。
症状
- 刺すような痛み・固定性の痛み、夜間や安静時に悪化、皮膚の紫斑、顔色の暗さ
悪化条件
- 長時間の同じ姿勢・夜間・冷え で悪化
問診のポイント
- 痛みが固定性で、夜間に悪化するか?
- 舌が紫暗で、瘀点(紫色の斑点)があるか?
気滞型
病理
- 気の流れが滞り、腰部の筋肉に 緊張と痛み を生じる。
症状
- 張るような痛み、ストレスで悪化、ため息が多い
悪化条件
- 精神的ストレス・緊張 で悪化
問診のポイント
- 精神的ストレスで腰痛が悪化するか?
- ため息が多く、胸脇部の張りがあるか?
寒湿型
病理
- 外寒や湿邪が腰部に侵入し、気血の巡りを阻害。
症状
- 腰の冷え・重だるさ、湿気の多い日や雨天で悪化、関節痛
悪化条件
- 湿気・冷え で悪化
問診のポイント
- 湿気や寒さで腰痛が悪化するか?
- 腰が冷えて重く感じるか?
ご相談お待ちしています。
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