梅核気(ばいかくき)は、中医学では「喉中に梅の核が詰まったような違和感」を特徴とする症状であり、主にストレスによる気の滞り・水分の滞り・胃腸機低下が関与します。一般的には半夏厚朴湯が処方されます。
発症の流れからお伝えして「気・水・胃腸」などの視点から整理すると、治療は半夏厚朴湯の処方も必要であると言う事をお伝えいたします。
目次
梅核気の発症メカニズム(中医学的視点)
1. 情志・情緒の失調(肝気鬱結) から 気滞
- ストレス・情緒の抑鬱(怒り・不安・憂鬱など)により、肝の疏泄機能が失調する。
- 肝の気の流れが滞ることで、気滞(気の停滞)が生じる。
- 気滞により、咽喉部での異物感が生じやすくなる。
2. 気滞が長期化し、痰湿が生じる
- 気が滞ると、胃腸の消化機能も影響を受け、水分代謝が悪化
- その結果、過剰な水=湿が生じ、湿が長期間滞ると痰へと変化「気滞生湿」
ストレスがが長引くことで、気の巡りが悪くなり、気滞と痰湿が結びつく
3. 気滞と痰湿が結びつき、咽喉部で痰と気が一緒になる
- 「気滞が痰湿を誘導し、痰湿が気滞を悪化させる」という悪循環が形成。
- 咽喉部で痰と気が結びつき、咽喉部に異物感を生じます。
- 痰湿が喉の気道を塞ぐような状態になるが、実際には異物が存在しない(無形の痰)。
- 喉に何か詰まっている感じがするが、吐こうとしても出ない状態になります
4. 瘀血が絡み、症状が慢性化
- 気滞が長期間続くと、血流が滞り、瘀血が生じます。
- 瘀血が咽喉部の経絡を塞ぎ、症状が頑固になり、慢性化し痛みも生じ様になる。
まとめ:梅核気の発症メカニズム
- 肝気鬱結(気滞) → ストレスで気の巡りが滞る
- 気滞生湿(痰湿) → 気の停滞が水湿を停滞させ、痰湿が生じる
- 痰気交阻(痰湿+気滞) → 咽喉部で気と痰が詰まるように感じる
- 気滞血瘀(慢性化) → 長期化すると瘀血が絡み、症状が固着
発症を促進する要因
- 情志失調(ストレス・感情の抑圧) → 肝気鬱結
- 飲食不節(脂っこいもの・甘いもの・冷飲冷食) → 痰湿の形成
- 脾虚(消化機能の低下) → 運化機能の低下による痰湿の蓄積
- 寒湿の影響(冷え) → 気機の停滞を助長
治療の基本方針
- 肝気の疏泄を促す → 肝気鬱結の解消
- 気機を整え、痰湿を除く → 痰湿の化痰
- 脾胃を補い、痰湿の発生を防ぐ → 脾の運化機能の回復
- 瘀血がある場合、血流を改善する → 瘀血の除去
証に対する治療方針
証 | 治療方針 |
肝気鬱結・気滞 | 肝気の疏泄を促す |
気滞+痰湿 | 気を巡らせ、痰を除く |
痰湿+脾虚 | 脾を補い、痰湿を除く |
気滞+瘀血 | 瘀血を除き、気血を巡らせる |
梅核気は「気滞」「痰湿」「肝脾不和」が複雑に絡み合って発症するため
単に喉の違和感を取るだけでなく 全身の気の巡りや水湿の代謝を整えることが根本治療になります。
ご相談お待ちしております。
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