妊娠を望む女性にとって
自分の卵巣の状態を正しく知ることはとても大切です。
特にAMH(抗ミュラー管ホルモン)検査は、
卵巣にどれくらい卵子が残っているかを知る手がかりとなり
将来の妊娠の可能性を考える上で重要な指標になります。
西洋医学的な検査結果を踏まえたうえで
漢方治療を組み合わせることは
体質改善や妊娠力の向上につなげることができます。
AMH検査とは?わかることは?検査を受けるメリットは?
解説
AMH(抗ミュラー管ホルモン)とは
血液中のAMH値の濃度を調べる検査です。
卵巣が卵子をどれくらい排卵する能力があるのかを
AMH値から推測します。
AMH値が高ければ卵子数が多い
低い場合は卵巣内の卵子の数が減っている、と考えます。
AMH検査によってわかることについて解説していきます。
卵子は
袋状の細胞の集まりである卵胞に包まれた状態で
卵巣内にあります。
女性の卵子の数は生まれた時点ですでに決まっていて
そこから増えることはありません。
卵胞は、
排卵の出番が来るまで卵巣の中で眠っており
月経が始まると「原始卵胞」が活発に動き始め
「発育卵胞」
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「前胞状卵胞」
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「胞状卵胞」へと発育します。
「胞状卵胞」へと発育した卵胞は
FSH:卵胞刺激ホルモンに反応して
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「成熟卵胞」へと発育し
原子卵胞が発育し始めてから半年:180日かけて排卵します。
発育卵胞から前胞状卵胞の段階で卵胞から分泌されるホルモンがAMHです。
発育を始めた卵胞の数が
多ければAMHは高値
少なければAMH低値となり
卵巣機能の指標となると考えます。
AMH値が高ければ
発育過程に入った卵胞が多く卵巣機能が良好と判断
妊娠する可能性が高くなります。
反対に
AMH値が低いと発育過程の卵胞の数が少なく卵巣機能が低下していると考えます。
しかし、
AMH値が低い場合でも妊娠が不可能なわけではなく
不妊治療などの医療的なサポートを行うことで妊娠の可能性を高められます。
AMH値は
20代前半をピークに加齢とともに低下していき
30代後半に入るとその数値は大きく下がります。
AMH値は
卵巣の機能を調べるだけではなく
卵巣の中にどれくらい卵子が残っているかを調べる検査でもあります。
具体的なAMH検査とは
採血によってAMHの数値を調べる検査です。
AMH値は月経周期による変動がないので
いつでも検査することができます。
男性の精子が毎日作られるのとは異なり
女性の卵子の数は胎児のときから決まっていて
生まれたときの卵子の数は約200万個
思春期には20万~30万個
閉経時には1,000個まで減少します。
卵子の数は増えることはなく、年齢とともに減少します。
AMH検査とはAMH値から
卵子をどれくらい排卵する能力があるのか(卵巣予備能力)を知ることができます。
AMH検査で卵巣予備能力がわかる理由
血液中に存在するAMHの量は発育中の卵胞の数を反映します。
血液検査でAMH値を測定すれば
卵巣予備能力を知ることが可能です。
卵巣の中にはたくさんの原始卵胞があり
初潮の頃からこの原始卵胞が活発化することで
約半年:180日かけて排卵します。
AMHは原始卵胞が成熟する過程の中で分泌されますので
AMHの測定値が発育卵胞の数を反映するため
血中のAMH値を調べることで卵巣予備能力を知ることができます。
しかし
AMH検査は卵巣予備能力を推測する指標であるため、
卵子の質が推測できるわけではありません。
AMH値と卵子の質は別物
AMH値はあくまでも卵巣予備能力を知るための指標であり
卵子の質まではわかりません。
ただし
年齢と卵子の質は比例すると考えて良いと思います。
AMH値が低いとしても年齢が若ければ卵子の質は良い
反対に
AMH値が高くても高年齢であれば卵子の質は低下していると考えられます。
例えば
30歳でAMH値が低い場合は
採卵できる数は少ないですが
年齢が若いため受精できる可能性は高く
流産や染色体異常などのリスクが低いといえます。
45歳でAMH値が高い場合は
採卵できる数は多いですが
受精に至る可能性は下がり
流産や染色体異常などのリスクが高まります。
同じ年齢の場合、AMH値が高いほうが、妊娠の可能性は高くなると言えます。
AMH値は
妊娠するための大切な値ですが
血糖値や血圧のように正常値が存在するわけではありません。
一般的にAMH値が
「2以上6未満」であれば、妊娠率は実年齢相応と考えられる範囲とされています。
AMH値が高いとされる場合は「6以上」
反対に
AMH値が低いとされる場合は「2未満」になります。
AMH値が低い「2未満」では排卵できる期間が限られてくる
AMH値はあくまで卵巣予備能力
卵巣内にどのくらい卵子が残っているかを判断する指標であり
妊娠する可能性と直接的な関連はありません。
妊娠のしやすさは
卵子の質と関連しており
AMH検査では卵子の質を調べることはできません。
AMH値の低さ(卵子の数が少ない)は妊娠率の低さではなく
排卵できる期間を意味します。
反対に
AMH値が高く卵巣予備能力が高い:卵子の数が多くても
必ず妊娠できるわけではありません。
AMH値が低くても、妊娠・出産する人もいますし
AMH値が高くても妊娠につながらない人もいます。
AMH値は現在のご自身の卵巣予備能力を知る基準
不妊治療の治療方針を考える上での判断材料になります。
AMH値が高いとどの様な事が考えられるか
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の可能性がある
AMH値が高い場合は、
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)が疑われることがあります。
PCOSとは卵胞内に2~9mmの小さい卵胞がいくつも存在し
卵胞が大きく発育しにくいため排卵に至らない症状
卵胞が発育しにくく
定期的な排卵が起きないため⽉経周期に異常が現れ
不妊の原因になります。
AMH値が低い場合は
年齢相応の平均よりも卵巣予備能力:卵子の数が少ない可能性があります。
AHM値が0.5未満の場合は早発卵巣不全の可能性もあるので
医療機関で相談しながら計画的に不妊治療を進める事が大切になります。
AMH検査を受けたほうがいいタイミング
中医や西洋医による不妊治療を進める上で卵巣の状態は
妊娠率に大きく関わってきます。
AMH検査は不妊治療の治療を開始するときに必要な検査と考えます。
AMH検査を推奨する人
- 血中のFSH(卵胞刺激ホルモン)値が高い人
- チョコレート嚢腫の人
- 親族に40歳未満で閉経の人がいる
- PCOSの人
- 卵巣予備能力が知りたい人
- 不妊治療中の35歳以上の人
- 現時点の卵巣予備能力から妊娠を先延ばしにできるかどうか知りたい人
***
AMH検査によって卵巣予備能力を知れば
不妊治療の方針の判断材料になり
来的な妊娠の可能性がわかります。
AMH検査を受ければ
現時点の自分のAMH値がわかり
体内にある卵子の数
卵巣予備能力を知ることができます。
卵子は年齢とともに老化し
数も減少し
質も低下します。
35歳頃からは老化が加速し
加齢に伴って妊娠率も下がっていきます。
卵子の老化は目には見えないため
AMH検査によるAMH値から卵巣と卵子の状態を判断します。
例えば、
1)AMH値が低い場合は卵巣予備能力力が低下していると考えられるため早めに不妊治療を始める
2)AMH値の高さあるいは低さから、PCOSや早発卵巣不全などの病気の早期発見
これらの病気は不妊の原因となり、早期発見することでPCOSの治療を行ったり、不妊治療の方針を考えるなど、適切な対応をとれます。
AMH検査は
卵巣予備能力を測定することができます。
月経周期を気にせず準備も必要ないので
比較的受けやすい検査です。AMHの検査結果は
不妊治療の方針を考えるための重要な判断材料になり
将来の妊娠の可能性を知ることもできます。
女性の卵子は年齢とともに減少し
質も下がるため
妊娠を希望する場合はAMH検査を受けることをおすすめします
AMH値は卵巣予備能力を知るための大切な指標ですが
それだけで妊娠の可能性が決まるわけではありません。
漢方治療では
体全体のバランスを整え
血流やホルモン環境を改善することで
卵子の質や妊娠力を高めることを目指します。
AMH検査で得られた情報を活かしながら
漢方と西洋医学を組み合わせて治療を進めることが 未来の妊娠への大きな一歩となるでしょう。


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