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若さとエストロゲン

目次

1.エストロゲンは抗老化ホルモン?

エストロゲンは全身性の変化であり、その本態は不明な点が多いです。

最近よく抗老化(アンチエイジング)という言葉を耳にしますが、医学的に厳密に

規定されている概念ではありません。そのためさまざまな物質が、抗老化作用があると

喧伝されています。そのなかで“ホルモン”は、生物学的作用や作用機序が明らかで、

それらの作用の一部は抗老化作用とみなすことができます。

☑代表的なホルモン

その代表的なホルモンとはエストロゲンであり、それ以外に男性ホルモン、成長ホルモン

などがあります。しかし、ホルモンの作用は確実でしかも微量で作用を発揮することから、

不適切な使用は副作用をもたらし、むしろ有害なことがあります。

特に男性ホルモンや成長ホルモンはドーピング禁止物質となっており投与は慎重にすべきです。

☑エストロゲンとアンチエイジング

エストロゲンを卵巣機能を喪失した女性に補充投与することで、心臓病のもとになる

動脈硬化の進行を遅らせ、骨量を維持することができます。また認知機能を改善することや、

皮膚の老化を抑えます。このようにエストロゲンには老化を伴う不都合な変化を防ぐ作用が

あるといえます。このため、エストロゲンは数あるアンチエイジング物質の中で大きな関心を

集めていますが、実際に寿命を延長させる、あるいは全身の老化を抑えるかという点に関しては、

確証はありません。

***

中医学では“腎を補うこと”が老化を緩やかにすると考えられています。

『五行説』に基づいて、

・腎は『水』に属する

・『水』に対応する色は『黒』 

とされているので、黒い食べ物は腎を補うものと考えられています。

例えば、黒ゴマ、黒豆、海藻類(ひじき・のり・わかめ)、きくらげ… などを

普段の食事に積極的に取り入れてみるのもおすすめです!

***

2.エストロゲンは皮膚の若さを保つ

皮膚にはエストロゲンの受容体が存在し、エストロゲンが作用する組織と

考えられています。エストロゲンは皮膚の厚さ、弾力性などと関係します。

なお皮膚の厚さとは皮膚のコラーゲン含量、ヒアルロン酸、水分量などによります。

またヒアルロン酸は皮膚の水分の保持に必要な物質であり、エストロゲンは

これらを保持する作用があります。閉経または人工的に卵巣の働きを抑制すると

皮膚の厚みが減じ、その結果皮膚は乾燥し弾力性も失われます。

逆に閉経後の女性にエストロゲンを補充(ホルモン補充療法)すると皮膚の厚みが増してきます。

若い人の皮膚をみずみずしいと表現しますが、これは言い当て妙です。

皮膚のコラーゲン含量が減少するといわゆる『しわ』ができるようになります。

紫外線は皮膚の老化を早め、しわを増やします。ラットの実験では、卵巣を摘除して

エストロゲン分泌を低下させた状態で紫外線を当てると、卵巣がある場合よりも

深いしわができました。エストロゲンは皮膚のしわを防ぐことや厚みを増やすということが、

アンチエイジング作用があるといわれているゆえんのひとつです。

また最近の研究によると後述する大豆などに含まれる植物由来のエストロゲンにも、

しわが減るなどの皮膚の若さを保つ作用があることが認められています。

3.男性ホルモンは若さを保つホルモンか

テストステロンは筋肉量を増やし、活動性や性欲を高める作用があります。

一方、男性ではテストステロンは年齢とともに徐々に低下します。このことから、

老化に伴う心身の変化はテストステロンの低下が関係していて、テストステロンは

抗老化ホルモンとして利用できるのではないかという発想が1940年代に紹介されています。

あたかも閉経後の女性に対してエストロゲンを補充というアイデアの男性版です。

女性は閉経というタイミングで、エストロゲン分泌が急激に下降します。

他方、男性では閉経に対応するものがなく、テストステロン分泌は年齢とともに

緩やかに下降し、しかも下降パターンは個人差があります。したがって、どういう男性に

いつテストステロンを補充するかという判断は単純ではありません。

男性更年期をいかに考えるかはともかくとして、実際にテストステロン値は低下して、

しかも低テストステロンの影響と思われる症状がみられる場合にはテストステロンの

補充を積極的に推奨する向きもありますが、長期的使用の安全性などに関しては十分な

検証はいまだなされていません。ただし、若くしてテストステロン分泌が障害されている

男性に対するテストステロンの補充に際して気を付けなくてはならないのは、

前立腺がんがないことの確認、睡眠時の無呼吸の増悪、赤血球の増加などです。

そのほか、ニキビができやすくなることもあります。

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この記事を書いた人

埼玉県羽生市にある漢方薬局・鍼灸院 眞健堂です。
眞健堂は1987年、埼玉県羽生市に漢方薬局として開業いたしました。
2021年より鍼灸院を併設。
「眞ごころをもって、地域の皆様の健康をサポートする」ことをモットーに、地域の皆様が、抱えている不調から解放され、毎日をもっと楽に、楽しく、豊かに過ごしていけるように寄り添い続けます。

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